「また自分だけ土日だ」。
そう言われて数えてみると、土日の出勤は全員が月2回で、回数はそろっていることがあります。
回数が同じなのに、なぜ不公平に見えるのでしょうか。
原因は二つあります。
同じ土日でも負担の重さが違うことと、誰がなぜその枠に入ったのかという決め方が、スタッフから見えないことです。
回数が同じでも不公平に見える理由
土曜のランチと日曜の締め作業は、どちらも「土日1回」と数えられます。
しかし、混雑の度合いも、帰れる時間も違います。
回数だけをそろえると、重い枠が特定の人に集まっていても、表の上では公平に見えてしまいます。
もう一つは、決め方が見えないことです。
割り振りの基準を知らないスタッフは、周りと自分の違いから理由を推測するしかありません。
推測の材料が「あの人は断りやすそうだから」になると、回数がそろっていても不満は残ります。
負担の重い枠に点数を付ける
重さの違いは、枠に点数を付けて数えます。
| 枠 | 点数の例 |
|---|---|
| 平日の通常の勤務 | 0点 |
| 土日祝の勤務 | 2点 |
| 早朝や締め作業 | 1点 |
| 急な欠勤の代わり | 1点 |
点数は店の実感に合わせて決めてかまいません。
シフトを組むときは、直近3か月の合計点が少ない人から、重い枠に入れていきます。
1か月ごとにぴったりそろえようとすると、学生の試験期間のような事情を吸収できません。
数か月でならす形にすれば、「今月は多かったから来月は少なくする」という調整ができます。
希望休が重なったときの決め方
希望休は、通るかどうかより、人によって通り方が違って見えることが不満につながります。
次の3つを、全員に同じ条件として先に伝えます。
- 回数の上限:月に出せる希望休の数(例:土日は2日まで)
- 締切:締切後に出た希望は、空きがある場合だけ調整する
- 重なったときの優先順位:前回の重なりで希望が通らなかった人を優先する
優先順位を「早い者勝ち」にすると、提出の早い人が毎回有利になります。
前回通らなかった人を優先する持ち回りにすれば、同じ人ばかりが我慢する形を避けられます。
基準と結果をスタッフに見せる
決めた基準は、口頭ではなく、スタッフがいつでも見返せる場所に書いておきます。
始めるときは、次の募集の前に文面で伝えます。
【シフトの決め方について】 来月から、土日と締め作業の担当を点数で数え、直近3か月の合計が少ない人から順に入ってもらいます。 希望休は土日2日まで、締切は毎月10日です。 希望が重なった場合は、前回希望が通らなかった人を優先します。
あわせて、月ごとの土日の回数と合計点を、本人が確かめられるようにします。
「順番で回している」ことが数字で分かれば、特定の人だけに頼んだ結果ではないと伝わります。
過去の偏りをさかのぼって精算しようとすると話がこじれやすいため、点数は始めた月から数えます。
シフト管理ツールを使うと、希望と割り当ての食い違いに気づきやすくなります。
たとえばシフトリでは、シフトを確定する前に、休み希望の日や希望時間の外への割り当てが「確認事項」として一覧で表示されます。
希望休を知らないうちに崩していないかを、スタッフへ届く前に確かめられます。
次のシフトで最初に数えること
次のシフトを組む前に、直近3か月の土日と締め作業の回数を、スタッフごとに数えてみてください。
回数が同じでも、重い枠が同じ人に集まっていれば、「また自分だけ」という声が出る理由が見えてきます。




